とらドラ! の話/大河帰還の早さについて

某座談会で「大河が戻ってくるの早すぎ」と言ったけど、あれは作中の経過時間じゃなくて記述のすっ飛ばしを指して言ってました。大河VS大河母のバトルフェイズという、ストーリー上のもう一山をゆゆこ節で堪能したかった感じ。特に9〜10巻は作中では1日2日くらいの出来事をモリモリと描写してるので、後半の加速に余計置いてきぼりにされた感が。
一方で「話の構造は提示されちゃったんだから、そこはすっ飛ばしても構わんでしょ」という声もあるわけで、そうなると問題はどっからどこまでが駆け足/適量/引き伸ばしに当てはまるのかってことにシフトしちゃうわけですが、そうして創作上の技法に絡んじゃうと正直よく判らんですね。別にHELLSINGで消えた後のアーカードが自分の中で三百四十二万四千八百六十七の命を殺し続ける場面を描いて欲しかったとかは思わんし(どうしてもHELLSINGの話にこじつけたい)(どっちも全10巻で本編完結してるし)。
作中での経過時間の話に戻すと、原作では高3始業の際に大河が戻ってきており、高3卒業式で戻ってきたアニメ版より1年早い格好になるが、ここでの一番の違いは、周囲の連中が出来上がった竜児と大河のカップルを目の当たりにしながら高校生活最後の1年間を過ごさなければならないという点で、これは基本的には嬉しいことなんだけど、キツい面もでてくるでしょう。みのりんとかあーみんは本当に大丈夫なのかね。ただ、後日談が今後執筆されるのであれば、高3始業のタイミングで大河が戻ってきてくれると、皆が高校生であるうちに繰り広げられる話の幅が広がってGJ。逆にアニメはアレ以上の追加はないわけなので、卒業のタイミングでの帰還でよいのではないでしょうか。結局全肯定!!
ちなみに『田村くん』の場合は出来上がったカップルはそのまま遠距離恋愛→振られっ娘が男との時間を共有という、『とらドラ!』とは逆のパターンになったわけですが、結局こちらでも振られた方がキツい思いをすることは変わらないのでした。ドラマCD付録の書き下ろし短編でその様子が描かれています。これがゆゆこ流の「かわいそう萌え」か……!!